タイトルからして、2通りのゾウが想定されました。
どこかで、断ち切らなければ、ウソを上塗りで収拾がつかなくなるウソ。
時間とともに大きくなっていく罪悪感。
答えを出してしまったらネタバレになるのですが、この本を読んで2つのポイントを感じました。
リュカが本当の事を言えなかったのは、父親の激しい剣幕のせいではなかったでしょうか。
怒ることと叱ることの違いに思い至りました。DVにつながるような感情爆発は子どもを萎縮させます。
リュカが妹に罪をなすりつけたことに対する良心の呵責を持たなければ、兄妹関係は溝を深めるだけだったでしょう。
良心の存在する家族関係があるからこそ、ゾウは大きくなっていくのでしょう。
親としては、こういう事を考えなければ、道徳観念の押しつけになるような気がしました。
偉そうに読み聞かせしてはいけないですね。