小学校高学年のみずきは、考えるより先に体が動き、困った人を見過ごせず、有名な研究者の母(今はアメリカにいる)を持ち、現在は祖父母の家で暮らしている。
そんなみずきが、親友を窮地から救うため、消えたテディベアを探す物語でした。
謎解きが軸にありながら、みずきと彼女を取り巻く人たちの心の動きが瑞々しく描かれていて、まぶしく感じました。
ただ、言葉づかいの荒さが気になりました。もしかしたら、高学年の子どもに親しみのある言葉づかいなのかもしれませんが、文字にして子どもの読み物にするには、抵抗がありました。
それから、男の子に対する力の使い方も。力が強い(喧嘩が強い)事が、何かの象徴なのかもしれませんが、読んでいてよい気持ちがしませんでした。
謎解きと、心のふれあいがリンクして進むところは、いいなぁと思いました。