「ぐりとぐらとなかまたち」原画展を見に行きました。数日後、書店でやまわきゆりこの絵本を見つけました。気になって手に取ってみると、文はあまんきみことあり、二人とも好きなので、どんな話かな?と立ち読み、気に入って購入しました。
冬の話とねずみが出てくるので、ねずみ年にぴったりだと思ったのも購入の理由です。
雪の日、僕はてんてん模様の足跡が気になって、外に出ます。
ことりのあしおとだと、「ちちちちちち」と表現され、その横に小鳥の足跡の絵が描かれているのが心憎いです。
足跡をたどっていくと、赤いれんが色の家からこねずみが出てきました。主人公の僕が語りなので、ぼくの驚きや気持ちの変化が手に取るようにわかります。
「こねずみが 大きくなったのかな、ぼくが小さくなったのかな、ぼくたち おんなじ せたけなの」と、ここでは息子と一緒に「ぼく」と「こねずみ」の絵をじっと見比べました。
息子は同じ年齢ぐらいの「ぼく」がともちゃんとけんかしてしまったという出だしから、すぐに、お話に入っていけたようで、言葉も発さずにお話の行方を見守っていました。
ねずみの家にはなぜかともちゃんもいました。
ねずみクッキーを食べる場面がとてもおいしそう。「ぐりとぐら」シリーズでも食べる場面が出てきますが、どんなクッキーかな?絵から焼きたての香ばしさが漂ってくるようで、おいしいもの好きの私は、心が満ちてくるのを感じました。
雪合戦や雪だるま作りも出てくるので、冬にぴったりの心温まるお話です。
裏表紙に、ねずみの雪だるまがさりげなくあるのも、さすが。こういう演出が嬉しいです。
さて、ぼくとともちゃんの仲直りをしたのでしょうか?
こういうお話を読むと、雪が降ったらねずみの足跡を探したくなります。