以前、旅行先の牧場で羊の大行進を見たことがあります。
そのときにいたのが、ボーダーコリーの牧羊犬。
約150頭の羊をたった1頭で誘導する姿に、とても感心したのを覚えています。
そんな牧羊犬としてうまれた、ボーダーコリーの子どものお話です。
牧羊犬としての誇りを持ち、一人前になることを夢見ていた子ども。
事情により牧場から連れ出され、自分の思いとは違う道を歩まされます。
行く先々で様々な困難にぶちあたる犬。
それでもいつか羊を追いかけたくて、前向きに生きていこうとする姿はとても一生懸命で元気を与えてくれます。
それは「夢」をあきらめるな!と私たちに伝えているかのよう。
誰かのために力になりたいと頑張ることで、自分のチャンスをも掴むことになる展開も、読んでいてうれしさを感じました。
タイトルの「ぼくの羊をさがして」
その言葉の通り羊を探していたという意味もあるでしょう。
でも羊は、「居場所」や「夢」という意味もあったのではないでしょうか。
これを読んだ子どもたちが、それぞれの羊を見つけてくれればと思います。