とっても微笑ましい話と絵です。
朝、小雨が降り始めたけれど、遅刻しそうだったので、長靴も履かずに傘も持たずに学校へ
出て行ってしまった兄弟。結局、雨が雪へと変わり、しかも降り積もってしまい....
学校は早めに終わることになり、帰路に着きます。他の子達の家はお母さんが向かえに来た
けれど、この2人の家は共稼ぎなので誰も来ませんでした。
その弟の方の小学校1年生の“ゆいくん”が家に戻るまでをメインに描いた絵本です。
ちゃっかり者のお兄ちゃんと比べて、ゆいくんは本当に泣きべそをかきながらよく頑張ったなぁ
と思います。そして、ゆいくんを励ます為に、歌を歌ってくれたよそのお兄さんや手袋をくれた
おばさん、みんな優しいですよね。
そうそう、実のお兄ちゃんも本当はとても優しくて、戻ってきたゆいくんをかいがいしく介抱
するところが、本当に仲のいい兄弟だなぁと微笑ましかったです。
いくら、おばさんが「捨ててもいいから」って言ったかもしれないけれど、本当に捨てちゃった
のには、「あら、あら、あら...」でしたが、噴出しちゃいました。
5歳の息子もこの本を気に入って、何度ももう1回読んでって言ってきました。
表紙のお兄ちゃんが“ちゃっかり”の現場が特にお気に入りみたいです。
さらっと読めて、しかも微笑ましい気持ちが残る絵本です。
冬に読むのにお奨めな1冊です。是非、読んでみてください。