2008年の作品。
ここでも、かがくいワールド全開です。
物語は、文字通り野菜の大相撲を描いたもの。
題名にある、「はっきよい」ですが、相撲協会のHPによると「発気揚揚」がつまったもので、気分を高めて全力で勝負しようという意味とのこと。
さらに「ノコッタ」は「残った」の意味で、両力士とも土俵に残っている、勝負はまだついていないと知らせているとあり、さすがに国技と言う感じです。
出身、部屋、四股名とも、良く練られているので、大人でも楽しく読める作品となっています。
サラダ部屋には、きゅう竜(胡瓜)・にんじ若(人参)・きゃべつ盛(きゃべつ)、よせなべ部屋には、ながね富士(長葱)・はくさい丸(白菜)なんて、その発想に大笑いすること間違いありません。
ちゃんぷる部屋のゴー山(ゴーヤ)が、休場中といった小技も冴え過ぎ。
相撲自体も、にんじ若とたまね錦の取組みで、たまね錦の皮が剥けてにんじ若が滑ってはたき込みというように、それぞれの野菜の特徴が決まり手となっていて、かがくいテイストにやられっ放しという感じです。
相撲を知らなくても十分に楽しめる作品です。
しかも、対象年齢も2歳位から読み聞かせが可能なもので、かなり幅広い年齢層に対応すると思います。
かがくいさんの作品は、外れがないので、オススメしたい作家の1人です。