息子が図書館でひとり読みして「意味がわからーん」と言いつつ戻しながらも、ずっと気になっている様子だったので、今度は二人で声に出して読んでみました。
人の良いおじいちゃんが、貧乏神を拾って、わざわざ家に連れて来ちゃったものだから、とたん、家族中で不幸が起きちゃうのです。でも「たいしたもんだと」神様の力を褒めるおじいちゃんの言葉に、しょぼくれていた貧乏神はだんだん元気になっていきます。調子に乗っちゃって大丈夫と心配にもなりますが、何でも「いいからいいから」と許してしまうおじいちゃんの懐の深さが、息子の理解を超えてしまって「意味がわからーん」となったのでしょう。
でも、現実を考えたら、大抵の大人も理解に苦しむと思うよ‥。
ヒールな貧乏神は、絵本になりにくいですが、「びんぼうがみとふくのかみ」というタイトルで何冊か出ています。いづれも貧乏神が憎めない良い者になっている代わりに、福の神が悪者に描かれています。読んだあと“貧乏神と福の神どっちがいい”か話すのも面白いでしょうね。きっとこどもは素直で、大人は打算的な気がします。
最後のページ、後ろのほうに小さく描かれた伏線を、息子が目ざとく見つけて教えてくれました。「よかったね」と喜ぶ息子と、なるほどと唸る僕。とっても楽しい最後の1ページです。
ただそうなると、もう他に無いのかと目を皿にして探してしまうのですが、ちらっと顔を出しているキツネの存在に「意味がわからーん」と、今度は僕が悶々としてしまいました。シリーズの1、2からの続きの伏線があるとか?それとも4の予告?それとも単なる読み落とし‥?誰か教えてくださいっ!!!