アメリカのテキサス州の先住民、コマンチ族に伝わる伝説。
春に咲くブルーボンネットという花の由来です。
ある日照り続きの春、コマンチ族の人々は精霊に祈りを捧げます。
それでも雨が降らず、まじない師は、精霊の言葉を伝えます。
一番大切にしているものを燃やして供えるというのです。
感謝しつつも、大切なものを失いたくない人々。
その時、身寄りのない「一人でいる子」という少女は、
たった一つの家族の形見の人形を捧げるのです。
「一人でいる子」と呼ばれる少女の存在感が切ないです。
そして、それ以上に、献身的な姿に心を打たれます。
多少なりともためらいもあったでしょうに、その勇気の何と荘厳なことでしょう。
精霊がその受領の証しとしてでしょうか、その地に与えたブルーボンネットの花々。
その凛とした美しさが印象的でした。