2年前に息子が幼稚園児だった時に、毎月の配本として幼稚園からもらってきたのが
この絵本との出会いでした。その時はサラっと1回だけ読みきかせをして、さっさと
人手へ渡してしまいました。(今思うに、なんて勿体無いことを!)
ところが不思議なことに、この2週間ぐらい、「ああ。あの絵本が読みたいなぁ。」と...
まるで取り憑かれたように、この絵本のことを思い出して思い出して.... 題名に
「はこ」がついていたこと、そしてそれも緑色の箱であったこと、こどものともの
年中版だったことしか覚えてなく、絵本ナビで探し出して、図書館で借りてきました。
不思議な話なんです。引っ越すことになり、お父さんとスーパーかどこかにダンボールの
箱を貰いに行くんですが、主人公の男の子は、そこにあった緑色の小さな箱に釘付けに
なり、その箱を持って帰ってきます。どうみたって、自分のおもちゃを全部入れることは
出来ないのはわかっていたのですが...
そして困っていると、勝手に箱が動き出し、中に何か入っているのかと思って、引っくり
返して叩いてみると、次々に箱が出てきて、ぼくはおもちゃを全部入れることができて、
めでたしめでたし!
ところが、引越し屋さんに頼んで運んでもらっている道中、箱がどんどん1つずつ消えて
しまい... 引越し先に着いて、そのことに気付いた男の子はそこいらじゅうを捜すけれど、
小さな緑の箱1つ以外見つけられず、わんわん泣いていると....
という話なんです。正直、絵だってどちらかというと単純で、万人に受けるという感じ
じゃないのに、妙に男の子の表情としぐさに惹きつけられ、感情移入した話でした。
ここちよい不思議さが魅力の絵本です。対象年齢は年中になっていますが、いやいや、
大人でもいいなぁってきっと思いますよ! 息子も、この不思議さが気に入ったようです。
お奨めです。是非読んでみてください。