読み終わって、しばらく放心状態。
こんなに悲しい絵本があるなんて。
愛を知らないで死んでいった子どもの話。
生まれて3年で、虐待され、おびえながら、笑うことも知らないで死んでいった子ども。
この子だった幸せになる権利があったのに。
この子の親の顔が見えません。
風中から生まれ、最期は風に抱かれて天国に出迎えられた子ども。
この絵本は読み聞かせには向きません。
この本を読み聞かせしなくても、子どもたちにはわかるでしょう。
愛のない親に絵本の読み聞かせなんてできないことを。
しかし、この本はとても良い本です。
絵本の中の子を、自分のまわりに作らないためにも、
この絵本の悲しみを逆説的に受け止めたいと思います。