もしこの絵本の読み聞かせをするなら、
できれば印刷会社の人からしてもらうのがいかもしれない。
何故なら、かげやまとおるさんが描いた絵本『このほん』は
一冊の絵本ができるまでの工程でできているのだから。
作者のかげやまさんは書籍の挿画とかを書いているイラストレーターですが、
最初に働いたのは印刷会社だということで、
一冊の本ができる工程についてはやっぱりよく知っているはずで、
そういう人の説明を聞きながら、この絵本を読むとうんと楽しくなりそう。
そう、例えば印刷会社に社会科見学なんかに行った時に、
この絵本を開きながら説明を聞くとか。
ある日、男の子が本屋さんの平台で表紙が開いている絵本を見つけます。
何だろう?ってのぞきこんだ途端に、男の子は絵本の世界にはいってしまうという、
この絵本はファンタジーです。
男の子がたどりついたのは、
たくさんの色でいっぱいのカラフルな世界。
そのうちに大きなマシンが動き出し、
ここはどんな世界だろうって思うにちがいない。
大きな紙がたたまれたり、裁断されたり、押し付けられたり、
ようやく気がつくはず。
ここは本をつくっている世界だって。
とってもきれいなそんな世界をのぞいてしまえば、
本を大切にしないといけないなと思えるようになっているはずです。