一人で何だってできると思っている勝気な少女ロッタちゃん。スキーはまだ無理だけど、家事の手伝いは得意。隣の病気のおばさんのところに手伝いに行くついでに、ごみを捨てたのはいいものの、どうも間違って大事なぬいぐるみのバムセを捨てたらしい!
でも大丈夫だった。その次は、おばさんのお使い。途中、自宅でお昼ご飯を食べていたら、お父さんがクリスマスツリーは売り切れてしまった、と残念がっていた。一家中、残念な重苦しい空気に包まれる中、ロッタちゃんも泣きわめきたいところだったが、お使いを思い出し、気を取り直して出かけていく。その先では…
小さい子どもの心や動きを生き生きと描いて、まるで自分がその場にいるような気持ちになる。勝ち気で前向き、何でも自分でできると思い込んでいる少女はやんちゃではあるが、大変な強運の持ち主。幸運の女神は、逆境でも負けない子に微笑んでくれるのだろう。
落ち込んでいる時に、勇気づけられる絵本。
お話が割に長く、文章表現も昔風で、古き良き時代の北欧の雰囲気を体験した気分になれる。