アメリカの絵本作家マーク・ティーグさんが描いた『キングコングのいとこ』は、
なんといってもその発想が素晴らしい。
あのキングコングにいとこがいたなんて。
しかも、そのいとこ、ジュニアというのだけど、
キングコングみたいに大きくはないし、ママと猫のバーニスと暮らす、
いたって普通の猿なんだ。
あこがれはなんといっても、キングコング。
だから、キングコングのように大きくなるように、日夜トレーニング。
でも、ちっとも変わらない。
キングコングというのは、アメリカが生んだ大スター。
初めて映画化されたのが1933年。それから、いくつもの作品に出演。
日本の大スター、ゴジラとも闘ったことがあります。
そんな有名なキングコングに
小さないとこを登場させたことがこの絵本の面白さ。
そして、そんな小さないとこでも、
ママが「あなたはとても勇敢だった」とほめてくれるようなことが起こるのだから
この絵本を読んだ子供たちへの励ましにもなるのではないでしょうか。
まるで白黒映画を観ているような
そんな素敵な配色も心地いい、絵本でした。