後藤竜二さんの思い出なのだろうか、りんごと北海道。
この組み合わせの絵本が多いように思います。
「紅玉」では戦争と強制労働者の悲惨さを描き、大人の世界を伝えていたのですが、この絵本は子どもの世界。
りんご畑の農作業と兄弟たちの奔放な姿をのびのびと描いています。
どちらも素晴らしい絵本です。
年にそうあることないかた雪の日に馬ソリで遠出したい。
それでも父親に言われた枝ひろいもとても大切な、生活のための作業。
手伝いをしながら、遊びも忘れず、やっと作業を終えて夕暮れのなかにソリで出かけた冒険。
丘の上から見下ろした我が家。
きっと良い思い出なんだろうな。
後藤竜二さんと絵を長谷川知子さんの組み合わせも、子どもたちをのびのびと見せる上でとてもぴったりしています。(「紅玉」を長谷川さんが描いたら、あの重さは出なかったかと思う)
話の内容と、絵の作者もとても関係があると思った作品。
後藤ファンには、両方読むことをお薦めします。