こぎつねキッペのそらのたび」 ガーリャさんの声

こぎつねキッペのそらのたび 著:今村 葦子
絵:降矢 奈々
出版社:ポプラ社
税込価格:\1,980
発行日:2024年04月17日
ISBN:9784591180150
評価スコア 4.5
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みんなの声 総数 3
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  • 空を飛んだんだ!

     この本に関しての紹介文やレビューもあまりなく、ただ大好きな降矢さんの絵、という理由で購入した1冊でしたが、これが見事に大当たり! (図書館や書店で下調べ、ということができないので、オンライン注文の際には、いつもみなさんのレビューだけが頼りです!) 娘も、最初から大笑い。その反応に、またまたびっくり(!)でした。
     
     空を飛ぶことを夢見るこぎつねのキッペ。「わっせ、わっせ!」と、腕を動かしながら、「ぼく はばたいてるんだ。ぼくは、そらをとぶんだ」と、懸命です。傍らで見ているいたちの子(この子がまた最高に可笑しい)が、「あきれた、おばかさんね! はばたくって、はねをぱたぱた、うごかすことよ。」と、お姉さんぶって言うセリフには、娘もおもしろがって、いっしょに笑っているのに、それでももっと速く、真剣に、ぐるぐると両腕を回し続けているキッペを見ているうちに、もっとすごい勢いでぐるぐる、びゅんびゅんやり始めた娘! そのまま隣の部屋の大きな鏡の前まで行って、自分の姿に笑い転げた後、今度はベッドの上からどっすんと飛び下りて、絵本の周りをぱたぱた、どたどた・・・。もう止まりません!

    やっと戻ってきて座った後は、ずーっと笑いっぱなし! キッペのすぐ横をすいすいと飛んでいく赤とんぼに向かって、キッペが悔し紛れに叫ぶセリフには、かなりうけてました。
    「ばかとんぼ! はねをとったら、とんがらし!」
     森の仲間のうさぎが、「自分に羽が生えたら・・・」と想像した時の、「ミミズクうさぎ」の絵にも毎回爆笑しています。

     キッペの空の旅も終わり、・・・「なにもかも、あっという間のできごとだったのです。空を飛ぶキッペにとって、それは長い長い時間でしたが、みんなにとっては、投げた石ころが、どこへいったか探しているのと同じ時間でした。」・・・
     「Jも1度空を飛んだことあるよ!」と、目を輝かせて言う娘。キッペと同じく空を飛ぶことを夢見て、日夜練習に励む娘(!)ですが、2歳のころ、たった1度だけ、何かの瞬間にふわっと空に舞ったような感覚を味わったようで、今でもその日のことを、本当にうれしそうに、何度も何度も話します。きっと、キッペのように、ほんの一瞬の出来事で、多分、いつもより10センチくらい高く、遠くへ跳んだだけなのでしょうけれど、「空を飛んだんだ!」という感覚、そして、そのときに味わった気持ちが、キッペとぴったり重なって、こんなにも楽しくこのお話を読めたんだろうな、と思いました。

     幼年童話の部類に入る本なので、もっと挿絵も少ないかと思ったのですが、ほぼ全ページに、カラーの大きな挿絵があり、降矢さんの絵の魅力がいっぱい詰まっている1冊です。またシリーズで買い揃えたいと思う本が増えました!

    投稿日:2009/05/12

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