息子が電車好きだった3歳のころ、
実家の祖父母が「よい絵本」の帯を見て、プレゼントしてくれた絵本です。
私は内心「絵も名前もどこの国だかさっぱり分からないし、絵はちょっと怖いし、変わった本買ってきちゃったなぁ」と思いつつ、
祖父母の手前、一応読み聞かせていました。
息子は、そんな母の思惑を知らず、わりと気に入っていました。
それから数年。
いまだに飽きず、時々読みたくなって、読んでいます・・・私が!
やっぱり絵がすごい。
スズキコージさんでしかないダイナミックな絵。
見れば見るほど実は描きこまれている感じ。
そして絵の迫力に圧倒されて?気づいていなかった、汽車で一人旅というドキドキのストーリー。
程よい距離感でエンソくんを助けてくれる大人たちの優しさはホッとできるし、
羊飼いが羊の大群をつれて乗り込むなんて、まさかの展開も楽しい。
しかも、床にどさっと羊のエサの草をまき散らすなんて・・・爽快!
極めつけはひつじ型コロッケ。食べたーい。
きっと「初めてのこと」が多かった幼い息子の毎日は、
奇想天外で、怖いけどワクワクするちょっとした冒険みたいなもので、
エンソくんの世界にも感覚的にすぐ馴染めたんだろうなぁ。
私も今は本心から、よい絵本をありがとう、と思っています。
ちょっと・・・と敬遠されたことがある大人の方、
試しにもう一度、手にとってみてはいかがでしょうか?