1934年のアメリカの作品。
邦訳は、1971年が最初で2005年に復刊されています。
1971年版はモノクロ、2005年版はカラーとなっているようです。
今回読んだのは復刊の方ですが、何と言ってもレンスキーの描く自動車が良いです。
絵本において、様々な自動車が登場しますが、子供の目から見ると最高峰に位置するものだと思います。
クラッシックな自動車を、程よく簡略化しているのですが、平面図との相性が抜群なので、たまらなく魅力的に思えるのでしょう。
物語自体は、スモールさんが自動車に乗ってドライブして帰ってくるまでを描いた単純なもの。
ところが、出発の前段階でも、油を注しタイヤに空気を入れラジエーターに水を入れたりと、工程を丁寧に描いています。
ほんの些細な出来事なのですが、全体を通して挿入されているので、子供の興味を惹きつけることに繋がっています。
文章量は比較的多いのですが、これなら決して飽きることなく読み聞かせできると思います。
本のサイズも適正なので、2歳ぐらいからのお子様に是非オススメします。
シリーズ化しているので、この自動車編から入って、気にいれば次の作品に広げていける楽しみもある作品です。