家業の漁師を継がないでバスの運転手になった男のお話。
海辺ののどかな風景、のどかな人間関係、なにかホッとするお話です。
その運転手さんが、踏切で線路を裸足で歩いていく老人を見つけました。
バスを止め、老人に駆け寄ります。
乗客もそれに気づいて追いかけます。
間一髪老人を助けた運転手さん。
電車に乗り遅れた乗客もあれこれ言わず拍手で運転手さんを受け入れます。
この本でいやされるのは、風景だけではありません。
こんなことって、現実にはあり得ないと思うから、読んでいてとても救われる気がするのです。
命の大切さ、人への思いやり、さりげなく伝えてくれる本です。
その場になったら他人の顔をしたり、こんな運転手さんにくってかかるような人ばかりを見ているので、そんな人にはならないように願いながら読んであげたい絵本です。