1959年に初版され、122万部を発刊しているベストセラー。
正直、とても懐かしい一冊でたまらない気持ちで読み終えました。
国鉄150型蒸気機関車(1号機関車)の実話を元にしています。
島原鉄道が所有していて、現役引退してスクラップという下りはオリジナルのようですが、その他の部分はそのままのようです。
長男が大好きだったウィルバード・オードリー作の「きかんしゃトーマス」は、1946年の作品なのでやえもんよりも古くに書かれているのですが、機関車の絵本として誇れる作品だと思います。
お話は、機関車のやえもんが老朽化して解体されるところに、交通博物館の学芸員が訪れて、引き取られていくという物語で、純粋に楽しめるストーリーになっています。
子供たちとの触れ合いが随所盛り込まれているので、子供たちも感情移入してしまうことでしょう。
文体も絵も古さを感じさせられますが、読み続けられる良書と言える一冊だと思います。
ただ、絵本というよりは、幼年童話のジャンルに属するといった方が正確かも知れません。
因みに、交通博物館に引き取られたやえもんですが、2006の閉館に伴い、大宮の鉄道博物館に移設しています。
物語とともに、実物に触れるのも一考かと思います。