この絵本と知り合ったきっかけは、なんと、図書館のリサイクルコーナー。
表紙に、「廃棄」と大きく書かれたその本。
きっと、たくさんの子供達が読んだのでしょう。
もうぼろぼろで、落書きがあったり、セロテープで補修がしてあったり。
私はその本を持って帰りました。
まだ子供は生まれてはいなかったけれど、
小さい頃、やえもんが泣いているのを見て、一緒に泣いてしまったことを、思い出したから。
本も「まだ読んで欲しいよ」と言っているような気がしたから。
生まれた子供は男の子で、
2歳になる少し前からこの本を読んで聞かせました。
長くて、少し難しいかな、と思ったのですが、
息子は思いに反して、ずっと聞いていました。
電車好きな息子で、かわいい絵の好きな息子には親しみやすかったのかもしれません。
言葉遣いがまたおもしろいのです。
「しゃっしゃっしゃっしゃ しゃくだしゃくだ」
「とってもつかれてけっとん」
「おれをわらうのか、ぷっすんぷっすん」
機関車の音が、見事なセリフとなって、いきいきとしているのです。
起承転結がはっきりしていて、読んだ後、だれもがさわやかな気分になると思います。
特に、男の子をお持ちの方にはおすすめです。