この物語は創作ですが、実際に江戸時代の後半に起こったことを基にして書かれたものだそうです。
最近、今年の読書コンクール課題図書にもなっている『ブロード街の12日間』を読んで、19世紀当時のヨーロッパのトイレ事情なども調べたのですが、
こういう日本のトイレ事情を見ると、いかに日本のトイレが衛生的で、リサイクルされていたかがよくわかります。
文中には「ウンチ」「ショウベン」「シモゴエ(下肥)」や「くさい・くさい」という言葉がたくさん出てきますが、
絵本自体は版画絵で、その物が直接描かれているシーンはなく、登場する人たちの様子でその臭さや大変さが伝わってくるので、
直視しない分、想像が広がります。
読みやすくとても見やすい作品です。
遠目も利きます。
高学年以上なら、読み聞かせに使うのもお薦めです。