村山籌子さんの作品集の1に「おなべとおさらとカーテン」というお話があります。
語りをするのでその作品を覚えたのですが、覚えた頃にこの絵本が出て、内容的に似ているよねという話になったことがありました。
「おなべとおさらとカーテン」の方は毎日同じ仕事をしているのがいやになって、脱出を試みるのです。
待遇的には、こちらの『フェドーラばあさんおおおよわり』の方が悪いですけれど、逃げだそうという意志を持つところはよく似ているし、リズミカルな文体も似ています。
道具にも命があるというのは日本的な発想のような気もしましたが、ロシアでもあるんですね。
絵は若干暗めですが、味わいのあるおもしろい話だと思います。
『ロシアのわらべうた』の方は先に読みましたが、作品が順次訳されていくようなので楽しみです。