ぼくは石。
ずっとこの森にいる。
ここでは、毎日、色んなことが、起こる。
一日の流れの様子が描かれています。
同じことの繰り返しが、何年も何年も続いてきた。
うれしいこと、悲しいことも通り過ぎていった。
人の一生規模ではない時間を、この石は存在してきた。その様子が、こと細かに描かれています。村上さんの描く色の世界で、ただの石に、ひとくふうされた模様が、どこか人間味があり、その語りをきいているような気持ちになりました。
ゆったりとした流れのなかで、さっと飛び去り画面から消えていくかぶと虫、対照的な時間の存在を意識することができました。
また、石にこしかけている、くまさんの横顔が、最高でした。