おぼまことさんの『ひでちゃんとよばないで』の絵が心に残っていたら、この本を見つけました。
ひとりでお母さんの田舎にでかけた小2のとものり君。
全てが冒険、新鮮な体験です。
田舎の自然、生活、そして夜の神社で開かれたお芝居。
田舎の夏の夜は神秘的です。
いとこで年上のゆりちゃんに誘われて見ることができた、動物たちの夜祭り。
それは埋葬した動物たちの霊のようであり、ゆりちゃんの動物たちへの思いやりがみせてくれたファンタジーのようでもありました。
年上のいとこへのほのかな恋心のような甘酸っぱさも伴ってとてもくすぐったい作品でした。
自分には思い重ねる情景があるのですが、今の子どもたちには遠い世界になりつつあるような気がして、そんな意味からも大切にしたい絵本です。