植村花菜さんの自伝のような絵本であり、歌の「トイレの神様」の歌詞のストーリー化のようであり、先にだされた単行本のカッティングのようであり、とにかくおばあちゃん子であった主人公が歌手になるまでの道のりの中で、おばあちゃんの存在を振り返っているお話なのですね。
素朴なお話なのですが、トイレに神様がいるということがこの絵本の一番のポイント。
残念ながらまだ歌を知らないのですが、曲を聴いてみたくなるような絵本です。
主人公にとっておばあちゃんはとても大切な存在なのです。
そのおばあちゃんとも、自分の成長の中でだんだん遠い存在になってきました。
しかし、自分にとっては離れていてもとても大事な存在なのです。
大きなおばあちゃんの存在なのですが、死をのりこえなければいけない存在でもあるのです。
この歌でおばあちゃんに語りかける植村さんの姿が目に浮かびます。
素朴なだけに、じんわりくる絵本です。
しかし、ブームの後にトイレの神様が残っているかどうかちょっと心配な絵本でした。