「シモンのおとしもの」で、パリを堪能した事を思い出し、続編ならばと手に取りました。
時代は20世紀はじめのアメリカ。
イギリス発のルシタニア号に乗り込んでというところから、アデル・シモン姉弟は、相当上流階級の家の子なのだなと思いました。
ニューヨークに住むセシールおばさんの所へ遊びに行くお話かと思いきや、この後ニューヨークを起点に、北上しさらに西へ西へ、そして南下しまた東へ向きを変え、ぐるりアメリカ一周の旅をするお話でした。
相変わらずのシモンの落とし物にも笑いながら一緒に捜しましたが、各旅先の景観に思わず見とれてしまいました。
当時のアメリカはこのような空気だったのだろうな〜、とちょっとタイムスリップできた気分。
巻末に各見開きの絵の解説があり、当時の写真家の写真をもとにした時代考証もしっかりとした作品だと納得しました。
驚いたことには、当時の著名人も作品の中にたくさん登場させていることです。
さらに感激したのは、ボストンパブリック公園のスワンボートが「かもさんおとおり」 (ロバート・マックロスキー作・絵 福音間書店)で有名になった事について触れられていたいたことです。
こちらの作者紹介のページを見て、作者のマクリントックさんの育った環境が、こういう作品を生み出せる源になっていることも知りました。
ん〜、これは我が家では購入決定作品になりますね。