参観会で、ともだちと仲良く、みんなに思いやりの心をかけていた娘を見て、ともだちとの関わり合いの中から確実に成長している様子に感動し、この絵本を贈りました。
友達の存在、友情から与えられるものは、計り知れなく、果てしなく大きなもの・・・そう、海のように! オオカミさんが釣ってくれた「もっとでっかいおおもの」は、こんなにも大きな、かけがえのないものだったんですね。
娘には、まだそこまでは深く理解できないようで、ただ純粋にけらけらと笑いながら、「え〜!釣ってないよ〜。まだ目の前にあるよ!」と言っていましたが、友情の素晴らしさは、十分に伝わったようです。 友だちといっしょなら、こんなにも楽しくなれる!・・・子どもにとっては、それがすべてであり、それこそがともだちといっしょにいたい理由なんですよね。
オオカミさんとキツネさんのやりとりも大いに楽しんでいました。つい大袈裟に(うそも含めた)自慢話をしてしまったオオカミさんに、「本の中で見ただけのことを話しちゃったら、うそをついたことになっちゃうんだよね。うそをついたら、針千本か、鬼に舌べろを抜かれちゃうよ〜!」と、真顔で言いながら、自分でもまだ見たことのないカジキマグロに思いをはせていました。そして、「せめてタイにしておけば・・・」というオオカミさんのセリフに共鳴し、何度も声に出して言いながら、オオカミさんの心中を察している様子でした。
ページごとに、楽しいことを見つけては笑っていた娘。このシリーズにしてはめずらしいコマ割りの絵も、細部まで楽しんでいました。自分のしっぽを釣ってしまったオオカミさん、カニのハサミに挟まれたキツネさん・・・、だからともだちっていいんだよね、と言っているように、笑顔、笑顔で読み終えました。シリーズの中でも特にお気に入りの1冊です。