はせがわくんの友達の語りとして綴られる、この物語。
タイトルと冒頭の文章を読んで、
いじめの話なのかもしれない・・・と覚悟しましたが、
実際は全く違っていました。
「はせがわくん きらいや」と言いながらも、
彼らの心の奥にある、はせがわくんへの確かな愛情を感じました。
そして、はせがわくんが、ちょっと個性的な理由・・・
はせがわくんのお母さんが語る場面で、はじめて
「あっ!!」と気がつきました。
聞いたことのある事件・・・
その事件をテーマにした絵本だったのですね。
信じられないけれど、本当にこんな酷いことがあったんだ・・・と
驚くとともに、はせがわくんだけではなく
全国には何人も彼と同じ経験をした子がいたんだと思うと
胸がチクチク痛みました。
自分の年齢が年齢なので、
どちらかというと、親の気持ちになっていたのかな・・・。
当たり前の感想になってしまいますが、
絶対に起きてはいけない事件だったと思います。
そして、これからも忘れてはいけない事件だとも思いました。
普段当然のように口にしている市販されている食品ついても、
深く考えさせられる絵本です。