おばけ好きの娘に借りました。
朝起きて夜眠る人間一家と、
夜起きて朝眠るおばけ一家の一日の生活を対比する、という趣向の本です。
初めて読み聞かせた時は、個人的にはとても難しく感じました。というのも、
生活時間帯が半日ずれた「人間一家」と「おばけ一家」が交互に描かれるため、
果たして子供がこんがらがってしまわないか? と心配になり、
「一方その頃ねえ……」とか「おばけは朝眠るから、朝ごはんが晩御飯なのよ」とか、
かえってややこしいような説明を勝手にさしはさみながら読んだためです。
おばけのスーパーでの商品名のひねりや、
「早く寝ないと人間になるぞ」というセリフの面白さも2歳の娘には伝わらず、
これはまだ早かったかな、としどろもどろで読み終えたのですが、
予想に反して娘には好評で「モッカイヨンデ!」とせがまれました。
かわいいおばけのお話というのも最近では珍しくなくなりましたが、
おばけ一家が、私たちとまったく同じ平々凡々とした一日を過ごす話というのは
ありそうであまりないような気がします。
素朴でありながら新鮮な本でした。