木の下に置いてあったすごろくゲーム。退屈しのぎにそのゲームをやってみたジュディとピーターは、いまだかつて体験したことのないスリルに満ちた冒険をします。
家の中にジャングルの動物たち(ライオン、サル、サイ、へびなどなど)が登場し、ジャングルさながらに雨が降り、火山までが爆発する……。さいころを振るたびに現実のものとは思えない光景を目の当たりにする二人に、こちらもハラハラドキドキしっぱなし。オールズバーグの写実的なモノクロのイラストが臨場感をさらに盛り上げ、想像力をかきたてられました。ジュディがおしまいに最終地点である町の名前「ジュマンジ」を叫んだときすべてが終わり、周りは平常に戻ります。突然、異様な世界が姿を消したことにわたしはホッとし、同時に不思議な感覚を覚えました。「『ジュマンジ』っていいよね」と息子が言うように、これは彼のお気に入りの作品でもあります。1・2年生のときにクラスで読んでもらったそうで、以来映画の方でもファンになっています。一冊の絵本でこんなに冒険ができる作品はそう多くありません。それ故に傑作と呼ばれているのでしょうね。映画(ビデオ)と合わせてお楽しみください。小学2・3年生ぐらいからどうぞ。