ぐりとぐらが誕生して50年。世界中でどのくらいの子どもたちに読まれたのでしょうね。
何代にもわたって読み継がれているのでしょう。
ぐりとぐらのキャラクターに加えて、たまごの存在が子どもたちの心を掴んでいます。
50年前から卵は身近な食品で、好んで食べられているものです。
形も元祖ゆるきゃらという感じで、かわいらしい癒し系です。
ぐりとぐらが、森で大きな大きなたまごを見つけるのですから、子どもたちが大好きなるわけです。
ぐりとぐらが、かすてら作りをする過程もわくわくします。
たまごをどう運ぶのか。
どんな道具がいるのか。
たまごをどう割るのか。
クライマックスに向かって、階段を上るように盛り上がっていくところが、子どもたちのテンポに合っています。
焼けるのを待っているシーンでは、森の動物たちが近づいている様子が絵だけで描いてあります。
読み手もこの動物の仲間になって、焼き上がりを待ちます。
いよいよ焼きあがって、ふたを取る瞬間は、ぐりとぐらだけを描かれています。
読み手もその場にいるような気持ちになれますね。
最後まで楽しませてくれるおはなしです。
他のシリーズに比べて字が小さめなのはどうしてでしょう。
紙面の角が丸くカットされています。
50年前は他の本もそうだったのでしょうか?
原画を見る機会がありましが、繊細な色づけをされていました。
中川さん山脇さん姉妹の、子どもたちへの愛情を感じる絵本です。