としおくんと一緒に公園に行こうとして
「おかめ青果店」という名の八百屋を家族で営んでいる、
としお君ちに迎えに行った僕。
その家族の様子がいい感じで描かれている。
情緒あふれる、下町の商店街って感じかしら。
この作品、一文で展開されているのがすごい!
句点で文章をつないで、一文が29ページにわたって延々と続くが、
それほど違和感はない。
さすが、この作者「ねじめ正一」が直木賞作家だけある。
ちゃんと、計算し尽くされているのだろう。
挿絵は「でこちゃん」や「合点承知の助」などで有名な、つちだのぶこさん。
(島田ゆかさん同様、細部まで凝っていて大好き♪)
いい味を醸しだしている。
今回も、なんか面白いところはないかいな〜♪と
細かいところまで見ていると……ありました、ありました!
舞台となっている、としおくんちが八百屋なので
沢山のダンボールが山積みとなっているのですが、
その中のキャベツのダンボールに…!
「長さん印の キャベツくん」
長 新太のキャベツくんらしき絵も!
あと、としおくんの妹の読んでいる本のタイトルには…
「ピーコポン」の文字が見える。表紙の絵も同じだっ!
これは、ねじめ正一氏の他の作品「ピーコポンチャン」だろう。
それと、レジの鍵についているキーホルダーにも
店名にちなんで「おかめ」がついていたり。
お母さんの三角巾?も、おかめの総柄。(派手!)
絵探し感覚でも楽しめる作品でしたっ!