ゆらゆらばしのうえで落ちないように奮闘するきつねとうさぎの、ハラハラドキドキがいっぱいつまった、そしてホッと心温まるやりとりがアクセントになった楽しいお話です。
ゆらゆらばしのうえで一晩過ごすはめになった、きつねとうさぎのスリリングな状況が、躍動感あふれる絵で、読み手も一緒に体験しているかのように惹きこまれていきます。
特に、カラスの大群がやってくる場面は、圧巻!夕焼けをバックに、思わず見とれてしまうほどでした。なにより、本が縦型なので、橋の下のごつごつとした岩や、大雨のあとの川の激しい流れが、上手く表現されていて、落ちたら一貫の終わりという状況がヒシヒシと伝わってきます。そんな中でのきつねとうさぎのやりとりはおもしろく、時にはしんみりする場面も。
躍動感あふれる絵とテンポよく進むお話に、私も子どももあっと言う間に惹きこまれ、夢中になって読みました。最後のきつねとうさぎの表情がとてもいいですよ!