裏表紙に「大人になっても忘れたくない名作絵本」と書いてあり、あと親子で大ファンの「かこさとし」作品なので、迷わず、選びました。
読み始めて見ると、いつものかこ作品のイメージとは違います。息子に読み聞かせをしていたのですが、隣で別のことをしていた夫が、「泣けてしまうお話だ、可哀相だ」と私が思っていることを言い出しました。
息子も、「きんた可哀相」と言い出し、親子で久々に感動させられました。
きんたは、キツネです。親や兄弟は、人間の手で殺されてしまいました。しかし、ある日、お母さんのにおいがするので、近寄って見ると、人間が毛皮となって、身に着けていました。毛皮はきんたのお母さんでした。火事の中、それを取り戻し、又、一緒に過ごすことになりますが、毛皮のお母さんはもうお話することも抱きしめてくれることもありません。こんな再会って、むごすぎると思いながら、こうして私達人間は、動物の親子を引き裂いてしまっているのだなと反省。そこまでは、5才の息子には理解出来ないけど、とっても良いお話でした。
寒い冬、是非、親子で読んで欲しい絵本だと思いました。