「がんばれない子は嫌い」といわれ、自分を追い詰めてしまう主人公の少女。でも、言うことをきかないからと馬肉にされる寸前の馬、ペガサスに出会い、変わります。不登校だったのが、学校にも戻り、他の乗馬クラブの気のあわない子にも親愛の情をもつようになります。不登校の原因だった麻由ともなんとか交流しはじめます。
シリーズとおして、すごく泣けます。特にお母さんとの和解シーンは泣かずにはいられなかったです。私も体験していますが、やはり親の愛情を得るために努力して良い思いをさせてあげないといけないという強迫観念は意外に多くの人が持っているんじゃないでしょうか。自分はこういう条件つき愛情を提示しないようにしようと反省しました。作品では、このお母さんも自分もされていやだったのにいつの間にか言っていたと気づき、頑張らせるんじゃなく自分が頑張る方向に転換していきます。自分が変われば相手も変わるかもしれないと思えて良い作品でした。
ラスト、理央がペガサスに裸馬で乗ります。想像するだけでかっこいい。結末が待ちきれなくなります。