宇宙やロケットが大好きな6歳児のために、たくさんの本を読んできましたが、親子とも一番納得のいく内容なのが本書です。
この本は、まず日本の宇宙開発の説明が丁寧に記載されています。
日本でもたくさんのロケットが開発され、実際に運用されているのにも関わらず、子ども向けの本で紹介されることがほとんどありません。
そして、宇宙開発の歴史を正しく伝えようとする意志も感じられます。
多くの子ども向けの本が、ロシアの宇宙開発についての記述がほとんどなく、アメリカが宇宙開発の先進国であるような扱いです。
アメリカ寄りでいつも書かれる理由については、ロシアの情報が少ないこと。宇宙開発において日本はアメリカと協力関係にあったという2点が理由でしょうか。
本書はいつも気になっていたこの2点がきちんと解説されているという点で、貴重な本であったなと思います。
また、実際に見ることのできるロケットの実物の一覧や、宇宙関連の科学館等が網羅されています。
息子はこの本を読んで、HUロケットの実物を見に、つくば宇宙センターに行きたいと言いだし、家族で夏休みに行ってきましたが、
ボストークの帰還用カプセルやマーキュリーのカプセル、アポロの司令船が福井県にあるなんて知らなかった!次の長期休みは絶対福井です。
2008年発行のため、一部過去の記述が見られます。
宇宙飛行の歴史は2007年まで。
HUBロケットは開発中とありますが、2009年から打ち上げられています。
それでも、発行の古さを気にさせないほどに、
子どもの本としては、今一番必要な情報がすべて網羅されているといっても過言でない本でした。素晴らしいです。