グループでの読み聞かせによく使い、失敗のない本です。子どもから見ると、大人の言動ってとっても不可解。「つまらないもの」と言いながら贈り物をする。本当にそう思っているならあげなきゃいいのに、少しも申し訳なさそうじゃないし。なんだか、うちのお母さんとお隣のおばさんの会話みたい。うんうん、あるよね、こんなこと。ところが、どんどんエスカレートして、おかえし合戦にうんざりしてきた頃、とうとう自分の子どもまでおかえしにあげてしまいます。おやおや、見ているほうはちょっと不安になってきました。どうなっちゃうんだろう。このまま終わったら大変!でも、何と、最後にたぬきのおくさんときつねのおくさんは、自分を「おかえし」に差し上げて、結局家だけを交換したことになりました。しかも、引越しの挨拶にと届けた苺から始まったこの騒動、仲良く苺を摘んで収まります。夜には、それぞれ新しい家に落ち着いて、幸せなごはんを食べる。見事な大団円!
「おかえしのおかえしのおかえしの……」という長いセリフが、大人の間抜けぶりを際立たせています。でも、ただ読むと疲れるこのセリフも、子どもが繰り返しのリズムを楽しんでくれるとき、むしろ心地良くなります。絵ははっきりして読み聞かせをするのに遠目がきき、同時に、絵でも細かく語られていて、じっくり手に取っての楽しみも豊富な優れものです。