実にシンプルな絵とお話なので、子供は子供で単純に楽しめるのですが、大人にとっては、人生観を考えさせられるとっても深い絵本です。
若いうちは、生真面目に完璧な大人にならなくてはと、つい力が入ったり、あせったり、見かけの美しさばかりを気にしてしまったりもしましたが、あるていど歳を重ねると、自分は自分、自分なりのスタンスで生きてゆけばいいのだと、私なりに考えたりするようになりました。なにも完璧な丸になることはない。自分なりに、納得のいく形を作れればよいのではないでしょうか。
哲学的なので、手元においておいて、一生のうちに、時々手にして何度も自分の生き方について考えたくなる本かもしれませんね。