卒業式を1カ月後にひかえた6年生への読み聞かせの第6回目は,
卒業近くなったら必ず読もうと決めていた,この「ちえちゃんの卒業式」と,
谷川俊太郎・和田誠コンビの「ともだち」を選びました。
今回のテーマは「ともだち」。
この絵本を初めて読んだ時,一番感動し涙したのは,
友達がちえちゃんのことを書いた作文です。
縄跳びの難しい技ができなくて,練習が嫌になってきている女の子,,,
のとなりで,不自由な体を一生懸命動かして,
8の字書き(縄跳びの簡単な技)を汗だくで練習しているちえちゃん。
「あー,もうできない!」と女の子が叫ぶと,
ちえちゃんがすかさず,「がんばってね!」と汗に光る顔をむけて
友達に声をかける。。。体全部が熱くなるほど,練習に打ち込む二人。
「けっきょく,わざはできなかったけれど,
ちえちゃんのおかげで,がんばる勇気をもつことができました。」
ここに障害の障壁はありません。
ただ一生懸命生きている友達を尊敬し,
自分も一生懸命生きようとする…
真の「友情」って,こういうことを言うのでしょうね。
この作文のページにある写真が,すごくいいんです。
ちえちゃんを入れた それぞれに個性的な4人の女の子が
(それも6年生の時期の女の子って,体格にすごく差があって,
まるで同じ学年に見えなかったりすることがあるんです)
ほんとにいい笑顔で,仲良く話をしている写真。
目の前にいる6年生の子供たちとダブって見えて
そして,遠い日の自分が,小学6年生だった時の友達の顔も
だぶって見えてくるような写真です。
写真絵本は,初めて持って行ったので,
子供たちは最初,物珍しさで見ていたようですが,
お話が進むにつれ,
自分と同じ年のちえちゃんに,気持ちを寄せていってくれたようです。
ちえちゃんがひとりぼっちで悲しむ場面では,眉根を寄せ,
笑っているちえちゃんを見て,にっこりとしてくれました。
後ろの方で担任の先生がいつも見ていてくださるのですが,
この本を読み終わったら,その先生が一番大きな拍手をしてくださいました。
その顔を見てみると,目が真っ赤!
後で聞いたら
「・・・泣きました・・・」
巣立つ子を見送る方が,涙は多いものですよね((T_T))
続けて,テーマそのもの「ともだち」を読みました。