子供の頃「ぐりとぐら」を読んでいて、二人の作る大きな、そして、とってもおいしそうなパンケーキが、読む度に食べたくて食べたくて、いつも口の中に生唾があふれて仕方がありませんでした。
この絵本の主人公のすみれちゃん(幼くして病気で天国にいってしまった「ぐりとぐら」の大ファンの女の子)のことは、朝日新聞の記事で読み、この本が読みたくて読みたくて、目にした時は、飛びつきました。すみれちゃんも、幼い頃の私のように、ぐりとぐらの作るお菓子に生唾ごっくんしていたのでしょうか。そんな彼女を絵本の主人公に抜擢したなかがわりえこさんの心意気には、胸をうたれます。
この絵本を読んでいると、幼い頃の私の変わりに、すみれちゃんが「ぐりとぐら」の絵本の中に飛び込んで行って、特製のかぼちゃ料理を堪能しているような気がしてなりません。
きっと、すっごくおいしんだろうなー。うらやましいなぁ。
私もすっごく食べたいです。
病気で食べたいものも食べられなかったすみれちゃんのことを思うと、本当に胸がいっぱいになり涙がこぼれてしまいます。でも、今では、私たちがページをめくると、絵本の中で、大好きなぐりとぐらと、大好きなかぼちゃ料理をお腹いっぱい食べる愛らしいすみれちゃんに、いつでも会うことができるのですね。