旧約聖書に記されたノアの方舟のエピソードを、独特の空気感を持つ絵が魅力の
ツヴェルガーが描きます。
大昔、人間が互いにいがみ合い、ねたみあって、戦争と破壊に明け暮れていた、
という記述は、とても重いです。
そして、人間を作って後悔した神が決断したのが、人間の滅亡計画なのです。
その手段として行ったのが、大洪水。
大震災の津波を目の当たりにした今読むと、恐ろしいほどのリアリティです。
淡々とした時間の経過の中で浮き彫りになるのは、ノアたちの冷静さと我慢強さ。
神の祝福のメッセージは、優しくもあり、厳しくもあります。
絵から伝えられるメッセージもしっかりと受け止めたいものです。
有名な伝説としても、子どもたちに届けたい、やはりおさえておきたいおはなしです。