粘土とアクリル絵具。
『鳥の島』、『森の木』とならぶ川端さんの「ものがたり三部作」。
風来坊シリーズ、落語シリーズ、お化けシリーズ、etc.と、いろいろな切り口を持っている川端さんの作品の中で、特に力を込めた、思い入れの強いシリーズだと思います。
砂粒が次第に、石になり、岩になり、土地になっていくと、人の文化も現われます。
歴史の流れと人の生きざまについて、砂の視点から鋭く眺めているのが印象的です。
さらには、繰り返される数え歌の読み込みがすごいと思います。
こだわりのある絵本です。
この絵本を作らせた動機は何だったのでしょうか。
川端さんの、全身に力を込めた作品が、近作にないのが残念です。