以前暮らしたヨーロッパ、夫の故郷ヨーロッパ・・・娘ともいろんなことを語り合いたくて、この絵本をいっしょに開く日を待っていました。
船でやってきた旅人が陸に上がり、そこからゆっくり、ゆっくりと静かな旅の物語が始まります。森を抜けると、村人たちが木を切ったり、牛の父絞りをしたりしています。
次の風景は、一面に広がるぶどう畑。大勢の人たちがぶどうの実を摘んでいます。パパが話してくれた通りの風景だね!パパも、こうやって、樽いっぱいにぶどうを集めて、ワインを造るお手伝いをしたんだよね。ちょうどパパが「おやすみ」を言いに来て、なつかしそうに見入っていました。
だんだん大きな建物が増えてきました。ここは、学校かな? マラソン大会をしている子達もいるね。町では、青空市場やサーカス、お祭りも開かれていて、とてもにぎやかです。
再びのどかな農村風景へと場面が移ったところで、「あっ、『おおきなかぶ』だ!」と、突然驚きの声を上げた娘。次のページには、「赤ずきんちゃん」やイソップ童話の「よくばりな犬」もいます!
娘は、「え〜っ、そういう絵本だったの〜?!」と、あわてて今来た道を戻り始めました!
主人と私は顔を見合わせて、ひそひそ笑い。だって、ここまで来るのに、30分は優にかかったんですから! また「振り出しに戻る」では、いつになったら眠れるのか・・・。長い長い旅になりそうです。
この絵本、物語の登場人物だけでなく、名画もいっぱい隠されていたんですね! ミレーやゴッホ、などなど。娘が、「この人、外でお風呂に入ってる〜! おしりが半分見えてるよ!」と言って、けらけら笑っていた光景も、クールベの有名な絵が元になっていたんですね! これまたびっくりです。
本当に最初から最後まで驚きと感動の連続。毎晩でも続けて旅をしたくなる絵本です。