家のポストにお手紙が入っているのは、嬉しいものです。(どうでもよいダイレクトメールだったり、時には嬉しくない手紙の時もありますが・・)
スタンプは町のみんなに、そんな嬉しいお手紙を届けるだけでなく、にっこり笑いかけ、話相手にもなってくれるステキな郵便屋さんです。
スタンプは、自分宛ての手紙がないことが寂しくなってペンフレンド募集の新聞広告を出すことを思いつきます。ところが、新聞広告の威力ってすごいんですね!びっくり!どんどんくる手紙に対応できなくなったスタンプは、まるで病気みたいになって・・。
ここで登場するのが、チュウチュウ通りの仲間たちです。みんなで返事を書いて、もう手紙のやり取りが出来ないことをお知らせして、配達までしてくれました。一段落した後は、みんなで楽しいお茶の時間。あー、良かった。心配してくれるご近所さんがいることの有り難さを感じるお話でした。ご近所付き合いが希薄になっている現代社会。こういうことの大切さを改めて感じます。
チュウチュウ通りの物語のシリーズはこれでおしまい。シリーズを通して、仲間の大切さや、生きる時に大切なことなど、たくさんたくさん教えてもらいました。お説教でなく、物語を楽しみながら、心に響いてくるものがあるのが、このシリーズの嬉しいところでした。。
また、たしろちさとさんの可愛くて親しみのある絵が、これらのお話をより一層魅力的なものにしています。細かく描き込まれているところをじっくりと見ていると、よりお話の世界に入っていくことができます。色づかいも素敵です。
自分で本を読み始めた子どもたちが、本を読むことの楽しさ、嬉しさを体験出来るシリーズだと思いました。10冊読み終えた時にはシリーズを読破した満足感もあります。多くの子どもたちにおすすめしたいな。