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はじめてのクリスマス

はじめてのクリスマス(偕成社)

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土のふえ」 アダム&デヴさんの声

土のふえ 作:今西 祐行
絵:沢田としき
出版社:岩崎書店 岩崎書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,430
発行日:1998年
ISBN:9784265034505
評価スコア 4.64
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みんなの声 総数 13
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  • 土ぶえは切なくも郷愁を感じさせるもの

     タイトルから勝手な思いこみをして、手に取ることもしていませんでした。
     泥団子のお話のような、“作って遊ぼう”的なお話だとばかり思っていました。

     山の向こうに住む、見知らぬ国の人々に歩み寄ることもせず、亡き者にする事を考え不幸な戦争が始まりました。
     相手の顔(正体)を知らないということは、恐ろしい想像の果てに脅威を感じ、やられる前にやってしまわなければと思うのでしょうか。
     
     戦争が始まりたくさんの犠牲者が出、兵士は疲弊していました。
     塹壕の中の緊張する状況で、土塊を集め一人土笛を作る兵士がいました。
     土笛の奏でる音色は、切なくも郷愁を感じさせるものでした。
     しかし現実は、冬を挟んでの長期戦。
     兵士一人一人のため息が聞こえてきそうでした。

     一方、山の向こう側の国の兵士の中にも・・・。

     「戦争」という言葉で一括りで語られる事を、兵士一人一人の思いに視点を向けて、戦う兵士は誰も喜び勇んで戦場にはいないことを伝えています。
     終盤、土笛を持った二人の兵士が出会うページは、あついものがこみ上げてきます。
     二つの土笛のハーモニーのように、人間は調和し生きていく道を求め続けなければならないと、改めて思いました。

    投稿日:2010/09/20

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