アレックス・シアラーの『ラベルのない缶詰の冒険』とか、
畠中恵の『とっても不幸な幸運とか』、
子どもの頃好きだった日渡早紀のマンガ『アクマンくんのお願い』など、缶詰ネタのお話は結構あります。
そのどれもが平々凡々とした日常を送っていてはなかなか出会うことのできない、不思議な出会いがあります。
「缶詰」って、瓶やペットボトルと違って、中身が見えませんからね〜。そこのところが作家さんの創作意欲が湧くのかもしれません。
この絵本では、とっても弱虫な男の子が缶詰の中から出てきた「見習いおばけ」のおばけ修行を手伝うことで、自分自身も変わっていくというお話でした。
内容そのものはわりとよくあるパターンでしたが、おばけのぽぽの缶詰から登場シーンは、ホントに「うわわわわ………」という感じで、面白かったです。
おばけ学校の校長からの手紙も幼稚園くらいから小学校の低学年くらいの子が見て楽しくなるような“手書き感”があってよかったです。
周りの子は「縄跳びもできる・鉄棒もできる・自転車だって上手だ。でも自分はうまくできないんだ」なんて思っているお子さんたちにぜひ、読んであげてほしい1冊です。