図形、立体について、身近なもので遊びながら学べる絵本。
シャボン玉遊びでは、せっけん水が膜を張る時、表面張力が働いて、一番面積が小さくなるような形になる、という。そんなことは全く考えず、子どもの頃に液体洗剤を盛大に使って泡ぶくを作りまくり、ばあさんに怒られていた。ストローで吹いて「球」を作れるのは知っていたが、針金で金魚すくいのポイのようなもの(枠)を作って、いろいろな形にせっけん液の膜が張る様子を観察する「遊び」は、思い至らなかった。
はやり、数学者と凡人の違いである。興味や好奇心があると、どんなものからでも学び、何かを得るのだろう。
他にもオリガミを使った簡単な工作で、立体を理解したり、自転車の車輪の動きで曲線を観察したり…ありふれたものからできる美しい図形や曲線に、不思議な感じを覚えた。
こんな風に遊びながらいろいろなことを学び、発見できる素敵な大人になりたいと、今さらながら思う。これなら、図形も好きになれるはず。