華やかさのある話ではないけれど、心にジンと来るものがありました。
ちいさなあおいさかな、怖がりでひとりぼっちだったけれど、頼れる仲間ができることで世界が広がっていきます。仲間や友人の存在って何て大切なのでしょう。
その仲間が死を迎えます。仕方のないことだけど、さびしい気持ち。
そして今度は、ちいさかったあおいさかなが、かつて自分を導いてくれた友のように、かつての自分と同じようなちいさなさかなに世界の広さを教えていく。
物語はここで終わりますが、いつかは自分も死を迎えることになる。そんな輪廻転生が描かれたこの絵本、決して簡単でも軽くもない、むしろ重いテーマが主題ですが、きっと子供の心にも響くものがあるだろうと思います。
子供がもう少し大きくなってからまた読んでほしい、そして感想を聞いてみたいと思いました。
良書ってこういう絵本のことを言うのかもしれないな、と感じてしまいました。