認知症になってしまったおばあちゃんを施設に訪ねる娘と孫娘のおはなしです。
物語は孫のペトラの目線で語られています。
ママ〈自分の娘〉を見てもそれが誰だかわからない。幼くして死んでしまった妹のことは分かるのに。
つらいだろうに、そのつらさを心に収めて淡々とおばあちゃんの世話をしたり会話をしたりしようとするママをじっと観察するペトラ。
最後はある歌が家族をつないでいることがわかって、ちょっとホッとします。
依然見ていた認知症の報道番組でも、認知症の治療には歌がいい。それも、子どもの頃や若い頃聞いたり歌ったりした歌は、症状の進行を抑えるどころか、快方に向かった患者もいるらしいのです。
絵本は片面に文字、片面が絵で作られています。
文字は大きく読み易いし、絵も1つ1つ大きくはっきりとした戦で描かれています。
「認知症」というちょっと重いお話ですが、何かテーマを決めて小学校高学年から中学生・高校生などに紹介できたらいいなと思います。