“大きな国”の大統領は“せかいじゅうの人びとをしあわせにするために”
“いろんな国へ、せんそうを しにいきました。”
たちむかった国は、ことごとく“せいふく”され、
残ったのはたったひとつ、“小さな国”。
ところが、小さな国にはへいたいがいないので
戦争にならなかったばかりでなく、へいたいたちをお客のように歓迎して…。
作者はイラク戦争に憤り、この絵本を作ったとか。
といっても、戦争のシーンはほとんどありません。
へいたいたちにめずらしい石けりを教え、昔話や歌を
聞かせ料理をふるまう、“小さな国”の人々。
“小さな国”の穏やかさが印象的に描かれていて、
それが、逆に考えさせられました。
9歳の長男には作者の言わんとすることが伝わっていました。
比喩するところも理解できるのは小学生以上かな、と思います。
温かな心と豊かな文化が世界を“せいふく”しますように。